2012年12月30日日曜日

ルートバーントラックで今、見られるランの花

 ルートバーントラックにも多くのトレッカーが訪れるようになっています。そのトレッカーが残念ながら見落としてしまう小さな花が12月中旬ぐらいから1月上旬にかけて咲いているのが見られるようになっています。その花がニュージーランドにだけ見られるランの花であったりするので是非この小さな花を見つけてほしいものです。

ルートバーントラックをこの時期、12月中旬から1月上旬にかけて歩くことになると2泊3日の間トラック上では様々な小さな花を見つけてもらうことが出来ます。その中にランの花も含まれるのがあまり知られていません。その花を見てもランのイメージとはかけ離れてとても小さい花であるのとあまり色鮮やかなものではないもので、そしてニュージーランドの南の端の山の中にランなどが咲いているとは思われないためだと思いますが、実際ニュージーランドにも固有のランの花がいくつか見られ、その代表的なランが人気の高いトレッキングルート上にも見られるのです。

この時期ルートバーントラックを3日間かけて36kmの道のりを歩くことせずに、一日だけそのルートバーントラック上の一部分を歩く人も結構多くなるのですが、クイーンズタウンからルートバーンフラット、もしくはルートバーンフォールスまで往復するか、テアナウを出発してディバイドから歩き始めてキーサミットまで往復する一日ハイキングが人気あります。この一日ハイキングのトラック上でいくつかの欄の花が咲いているのが見つけてもらえます。意外とこの小さな花は歩いていくトラックの直ぐ脇に咲いていたりするのですが、多くの人は気付くことなくスタスタと通り過ぎて行きます。

この時期にルートバントラック上で見られるランはグリーンフード・オーキッド(Greenhood Orchids)、スレンダーフォレスト・オーキッド(Slender Forest Orchid)、オッドリーブド・オーキッド(Oddleaved Orchid)、そしてホワイトフィンガーズ・オーキッド(WhiteFingers Orchid)になるでしょう。他のフィヨルドランド国立公園、又はマウントアスパイアリング国立公園内の原生林の森の中のトレッキングルート上にも同じランが見られると思いますので、これから1月中にこの辺りにトレッキングを楽しみに来られる方はトラック脇の苔むした森の中やシダが生い茂る林床などを目ざとく探してみてください。


(オッドリーブド・オーキッド。昨日12月29日に行ったキーサミットの頂上の湿地帯にはたくさんこのかわいらしいランが咲いていました。)


(グリーンフード・オーキッド。ルートバーントラック上にはこの緑色の頭巾をかぶっているようなランの花が結構たくさんトラック脇に見られます。)


(グリーンフード・オーキッドは虫を使って受粉を行うランですが、花の中にある先っぽが茶色の舌のような花弁に虫が乗ると後ろにこの花弁が虫を弾き飛ばすように動いて、花の奥にあるずい柱に虫を寄せつけます。)


(スレンダーフォレスト・オーキッド。花の大きさが横幅2cmぐらいで、背丈も10cmぐらい。しかも苔むした森の中に密かに咲いているので見落としやすいかもしれないけどトラック脇に結構見つけられます。)


(ホワイトフィンガーズ・オーキッド。昨日12月29日雨が降る中のキーサミットで見つけました。キーサミット頂上付近のトラック脇の地面を目ざとく見とけば群生しているのも見つかるでしょう。1月上旬ぐらいまでは咲いていると思います。)

このエントリーをはてなブックマークに追加