2012年11月9日金曜日

マウントクックの2時間ハードハイキングコース

 マウントクックにやって来る人の日本人の多くがハイキングが目的です。ハイキング以外にもちろん遊覧飛行や氷河湖ボートツアーなどのアクティビティーも楽しめますが、ここには一般の人たちでも歩ける整備の整ったハイキングコースがそろっています。その中で最も人気があるのがフッカバレーを歩くコース、その次がケアポイントコースとなるでしょう。この二つを歩いた、もしくはもう少し歩き甲斐のある山道を登りたい人、ましてマウントクックでの滞在時間が限られている人向けのコースを紹介します。

 RedTarnsというコース名がついたハイキングコースはマウントクックのハーミテージホテルから2時間半以内で歩ける、しかしちょっとハードなコースです。人気の高いフッカーバレーやケアポイント、そしてハードコースとして知られるセアリーターンはハーミテージホテルから往復1時間ほどそのコースの入り口まで余分に歩かなければなりません。ケアポイントコースはハーミテージホテルからこの余分な往復1時間を含めて2時間ほどで歩いてこれるけど結構平坦な道を行きます。フッカーバレーコースはフッカー氷河湖まで行くとしたらハーミテージホテルから往復で4時間は必要、そして登り甲斐のあるセアリーターンコースになると往復4時間はかかります。この4時間という時間が無いとか、フッカーバレーは前日に行ったけどマウントクックをバスで出発する午後までの間の午前中2-3時間でもう一つ歩いてみたいという人にはこのレッドターンコースがお勧めだと思います。

 レッドターンへの道のりは最初はマウントクックを背にして歩き始めこともあって余り人気があるコースとは言えません。また標高差400mぐらいをずっと登り続けることになるのですが、その斜面の角度が緩まることが無くて、とても急な階段をずっと登るような道のりです。ハードコースといっても登山コースではなく、ハイキングコースなので一般の人でもちょっと体力があれば登っていけるコースだと思いますが、日本の山を日頃ハイキングと称して修行のように登っている人には他のコースより親しみのあるものになるでしょう。

 レッドターンと呼ばれる小さな沼がある場所まで登りきると晴れている日には眼下にマウントクックの村が見下ろせ、そして正面にマウントクックの山肌が見張らせることになります。マウントクックの村から直ぐに山道に入って行けて、絶景も楽しめ、高原植物の花ももちろん見ることのできるこのレッドターンコースがあることを覚えてマウントクックに訪れると1泊2日のマウントクック滞在時間を十分ハイキング三昧で過ごせると思います。


(レッドターンへの道のりはハーミテージホテルからマウントクックとは離れるように遊歩道を歩いていきます。この裏山的な山の中腹まで登っていきます。)


(マウントクックの村の遊歩道にもマウントクックリリーが咲いているのが見つかります。11月8日にこの村の中に見られたマウントクックリリーはすでに終わりかけが多かったですが、他にこれから咲きそうなのもありました。)


(レッドターンコースへはブラックバーチストリームという小川にかかる橋を渡るところから始まります。)


(小川を渡ると直ぐに急な階段状の山道が始まり、これが延々終着点まで続くと思っていてください。そして道中木陰はほとんどありません。登りもきついのですが、下りも膝に来ますよ、この急な角度の階段は。)


(登り始めから直ぐに背後にはマウントクックの雄姿が見られるので、途中それを見ながら小休憩を何度も入れてあきらめずに登っていくとベンチもあるレッドターンの見晴台へと到着となります。)


(レッドターンのターンというのはこの沼のような水溜りです。これも氷河が削り通って行った後の地形にだけ見られる特別なものです。ここよりもう一段階登ったところに広がるいくつかのターンはその名の通り水溜りの中の藻が赤茶色に見られます。)
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