2012年6月26日火曜日

ミルフォードトラックとルートバーントラックを連続で歩く

ニュージーランドのトレッキングでは最も人気のあるトレッキングルートというのはやはり世界的にも名高いミルフォードトラックでしょう。それに次ぐのがルートバーントラックと言っても良いと思いますが、この二つのニュージーランドでのグレイトウォークと呼ばれる山小屋を泊まりながら歩き抜くトレッキングルートを連続で歩く方法を考えてみました。

 ミルフォードトラックとルートンバーントラックはぞれぞれそのトラックだけを3泊4日もしくは2泊3日かけて歩くのが一般的ですが、誰もこの二つを連続して歩いてはいけないとは言われていないので、これまでにも多くの人が二つを7日間もしくは8日間かけて歩きぬいています。

 この二つのトラックを歩くにはガイドが連れ添ってくれて歩く=ガイディッドウォークと自分の荷物を全て持ち歩き、簡素な山小屋に宿泊しながら歩く=個人ウォークという方法があります。このうちガイディッド・ウォークのほうは、その業務を行うことが認可されている会社は唯一UltimateHikesという会社ですが、この会社のツアーにはミルフォードトラックとルートバーントラックを連続で歩くツアーがしっかりと組まれていてTheClassicというコース名で販売されています。このコースではミルフォードトラックをまず歩いてからテアナウで途中一泊した後ルートバーン・トラックを歩く8日間のコースになっています。ガイディッドウォークは泊まる宿泊場所=ロッジにベッド&シャワーも完備されていて、食事も3食提供されることから参加者が持ち歩くのは着替えと雨具、そしてベッドシーツぐらいになりかなり軽装で8日間歩けます。だからこれまでにも日本からの多くのトレッカーがこのコースに参加してニュージーランドにやって来る一回限りのうちに憧れのミルフォードトラックとルートバーントラックを一気に走破しています。

 これに対して個人ウォークでミルフォードトラックとルートバーントラックを連続で歩こうとしたら、少し問題点があり、これを考慮して想定スケジュールを考えてみました。大前提としてミルフォードトラックとルートバーントラックを連続で誰もが歩けるかということに関して、その個人の体力的なことはこの場では考えていません。日本からやってきてこの二つのトラックを最短滞在日数で連続で歩きたいという人に対してこのスケジュールを考えましたが、問題点としてまず日本からやってきて個人ウォークに参加する場合、恐らく歩いている期間中に持ち歩くザック以外にスーツケースなり、他にも手荷物を持ってくるでしょう。それを歩いている期間中はどうするか?ということと個人ウォークの場合はミルフォードトラック、ルートバーントラックとも山小屋(ハット)の予約を必ず行い、そのハットチケットを出発前に現地で受け取らなければならないということが考えられました。

 そこで以下の想定スケジュールはクイーンズタウンを基点として、トラックを歩き終わった後は再びクイーンズタウンに戻ってくるということにしています。これによりスーツケースや余分な手荷物などはクイーンズタウンのホテルやバックパッカー、ユースホステルなどは大体どこでもこういった手荷物預かりをする倉庫(Storage)を完備しているので、トラックを歩き終わって同じ宿泊場所に戻って着た際その預けた荷物を受け取ること可能です。もう一つのハットチケットの問題は以下のスケジュールの中で説明します。

 1)ルートバーントラックから個人ウォークで歩く場合
出発日前日クイーンズタウンDOCオフイスにてルートバーントラックハットチケット受け取り。
1日目クイーンズタウン出発、ルートバーシェルターからルートバーントラックへと入る
ルートバーントラックの山小屋で2泊後
3日目ディバイドへと抜け、ディバイドからバスでテアナウへと向かい、この日はテアナウの街で宿泊。
4日目の朝、テアナウDOCオフイスにてミルフォードトラック・ハットチケット受け取り、バスにてテアナウ・ダウンズへと向かいミルフォードトラックへと入る
ミルフォードトラックの山小屋3泊後
7日目にミルフォードサウンドからバスにてクイーンズタウンまでもどるか、ミルフォードサウンドで1泊後
8日目にミルフォードサウンドの遊覧クルーズを楽しんだ後クイーンタウンに戻る
 
このスケジュールでは最低必要日数は7日間となります。またこのパターンで行くと途中テアナウの町で一泊入ることから食料の補充、追加が行えます。

 2)ミルフォードトラックから個人ウォークで歩く場合
出発日前日クイーンズタウンDOCオフイスにてルートバーントラックハットチケット受け取り。
1日目クイーンズタウン出発、バスにてまずはテアナウへと向かい、午前中にテアナウDOCオフイスにてミルフォードトラック・ハットチケット受け取り、再びバスにてテアナウ・ダウンズへと向かいミルフォードトラックへと入る。
ミルフォードトラックの山小屋3泊後
4日目ミルフォードサウンドに到着したらそのままミルフォードサウンド遊覧クルーズ乗船。そしてクルーズ後ミルフォードサウンドロッジに宿泊。
5日目の朝AM9:30ミルフォードサウンド発のトラックネットバスにてディバイドへと向かい、ディバイド到着後ルートバーントラックへと入る。
ルートバーントラックの山小屋に2泊後
7日目午後ルートバーンシェルターからクイーンズタウンへとバスにて戻る

 このスケジュールではクイーンズタウンを出発した後はルートバーントラックを歩き終わる7日目までの食料を全部持ち歩かなければならないことになります。ミルフォードトラック終了後ミルフォードサウンドにて宿泊しますが、ミルフォードサウンド自体にはスーパーマーケットはもちろんのこと食料を補充できるお店は一件もありません。宿泊するミルフォードロッジには缶詰やインスタントラーメンなども販売されていますが、品数は少なく日本人の好みにあう食料は調達できないと思っていたほうが良いでしょう。またルートバーントラックのハットチケットをクイーンズタウン出発前までにクイーンズタウンのDOCで受け取ることが出来ない場合は出発日当日テアナウのDOCにてミルフォードトラックハットチケットと併せて受け取ることが可能です。そして上記の1)のスケジュールではミルフォードサウンドの遊覧クルーズを楽しむ時間がなくなる可能性の人も出てくると思いますが、こちらのコースでは4日目にその遊覧クルーズを楽しむ余裕が出来ます。

 以上のような想定コースで個人ウォークでもミルフォードトラックとルートバーントラックを連続して日本から個人旅行でやってくる一回限りの旅行で歩けないことは無いでしょう。けれど個人的にはこのニュージーランドに何回か訪れて2つのトレッキングコースをのんびり構えて歩いていただきたいと思っています。
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