2013年9月7日土曜日

クライストチャーチの地震後復興状況。13’9月5日現在

 クライストチャーチで地震があって2年半が過ぎましたが、町の復興状況はゆっくりですが進行はしています。ホテルなどが新たに開業し始めています。しかしまだまだ観光客が戻ってきて、この町を楽しむには程遠い状況であるのは確かだと思います。今年になってNZ旅行を思い立った人はこの地震があったこと自体を知らない人も多いと思いますが、クライストチャーチを訪れるかどうかはこのブログを参考に決めていただければ良いでしょう。

2011年の2月に起こった大地震後クライストチャーチの町の中心は立ち入り禁止地区(=RedZone)に指定されて、倒壊ビル、倒壊するかもしれないビルなど取り壊し作業が進められてきましたが、やっとこのレッドゾーンも6月30日に解除となり、町の中の道路は一応交通可能になりました。また修復作業が行われてきたホテルはいくつか8月に入ってオープンするようになりました。けれど町の中心のほとんどの建物は取り壊し作業がやっと始まったか、取り壊しが終わりその場所がすっかり更地になっているところばかりでまともなお店やオフィスなどはほとんど見当たらないといって良い状況です。この状態は2-3年ぐらいは続きそうで、まともな町並みが戻ってくるのは5年後ぐらいとのことです。

そんなまともな町並みではない市内中央にもホテルがいくつかオープンし始めました。すでに昨年の9月にIbisホテルが最初になり、その後今年の5月からランデブーホテルが改装を終え再開したあと、8月に大聖堂に最も近いノボテルホテルヘリテージホテルがそれぞれソフトオープン、ランデブーホテルが入るキャセドラル・ジャンクションビルにブティックホテルのホテル115サービスアパートメントのクエストがこれも8月末までに続けてオープンしています。またこの後11月にはラティモアースクエアーにあったラティモアーホテルが建物自体立て替えられて、名前もリッジス・ラティモアーホテルとなり再開予定とのこと。そしてホテル以外にトラムも10月から改めて走り始めて、修復作業中のアートセンターでの人気があったマーケットも復活するとのことで観光客を迎える準備は徐々に整っていくみたいです。

ホテルやトラムが復活し始めますが、観光で訪れて滞在するにはまだまだインフラが当分は整いそうにありません。多くのレストランを始めとしたお店自体が全くといいほど町の中心にはありません。この町の中心で夕食をとることは当分難しいでしょう。またRedzoneが解除されてもほとんどの道路は工事中のため片側一方通行か車での進入は禁止になっています。だからバスも町の中には走っていません。バスターミナルは町の中心一箇所にまとめられていて空港へと市バスで行こうと考えるとホテルからこのバスターミナルまでかなり歩くことが必要になるでしょう。また地震以前はクライストチャーチからマウントクックやクイーンズタウン、ダニーデンなどのほかの町への向かう長距離定期バス(グレイトサイツやインターシティー、ニューマンズバス、ネイキッドバス)は主なホテルなどへのピックアップ&ドロップオフサービスなどもやっていたのが今はまだ町の中心から外れた国道沿いでの出発、下車となっていてこれは当分の間改善されそうにありません。

こんなクライストチャーチでもよければ滞在を考えてみてください。


(9月5日レッドゾーンも解除されたクライストチャーチ・キャセドラル・スクエア。大聖堂は当分このように半分倒壊されたまま残されそうです。この裏側に建つうす茶色のビルが8月19日にソフトオープン、9月4日に正式にOpenとなるノボテル・クライストチャーチ・キャセドラル・スクエア。)


(大聖堂の裏にあるヘリテージホテルも古い歴史的な建造物のビルに入るスイートだけが修復作業が終わり8月1日にソフトオープン、9月20日正式オープンとのこと。この裏側(写真では右側)にあるビルのホテル部分は取り壊し作業が始まったばかり。そしてその隣にあるミレニアムホテルは取り壊しが必要なビルには認定されなかったようだけど、修復工事をするのかホテル自体撤退することになるのかが日本人オーナーと保険会社との協議に結論が出てなくて先行き未定状態が続きそうです。)


(ノボテルホテルの裏側、ランデブーホテルビルが隣接するビルも修復作業中だけどビルの中にはサービスアパートメントのクエストとブティックホテルのホテル115がこれまた8月に続けて開業。このビルはあのトラムの出発地点となるキャセドラルジャンクションビルで、10月からはそのトラムも町の中を復活して走り始める予定とのことです。トラム用の起動路線は町の中ではすでにかなり整備が終わっているようでした。)


(クライストチャーチの町の中のいたるところで見ることができる町案内のマップもレッドゾーンがなくなったものに差し替えられています。けれど町の中のお店は全くといいほどありません。建物自体はあるように見えるかもしれないけど、その建物自体今後取り壊されるかも知れません。この写真はクライストチャーチでは目抜き通りになる大聖堂から南側のコロンボストリートの様子です。)

クライストチャーチの宿泊可能なホテルマップをグーグルマップに作りました。参考にしてください。

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