2012年4月29日日曜日

ギブストンバレーの12年度ワインビンテージ始まる

4月の下旬になってニュージーランドでも最も最南端、しかも内陸で栽培され、作り出されるワイン用のぶどうの収穫が始まっています。

 クイーンズタウンに近いけどその気候が全く違う小さな谷間の地;ギブストンバレーでの12年度ハーベストの時期が今週から始まりました。赤ワインになるピノ・ノアールの産地として今や世界的にも3大産地の一カ所であることが知られるようになっているセントラルオタゴ地方の中で最も降水量のある(それでも年間降雨量は400mm~500mm)ギブストンバレーでは他の周辺の地区;ベンディゴ、バノックバーン、ローバーンに比べるといつも4週間ほど収穫の時期が遅くなるため、今年は5月に差し掛かるこの4月の最終週を待ってその谷の中に位置するどのブティックワイナリーでも忙しい時期に突入して今年のビンテージが始まりました。

 今季のぶどうは恐らく当たり年になるでしょう。この一年の間は例年より雨が少なく、実が実りどんどん成長していく夏には快晴の日が続き、そして3月に入って一時霜が降りるぐらいの気温も下がる時期を過ぎてから再び収穫前の4月は全く雨にも会わない年となりました。ニュージーランドのワイン産地と知られるホークスベイやマルボロ地方が今季はとても雨が多くぶどう以外にも色々な果実もあまり収穫の良いとは言えないシーズンであったようですが、このギブストンバレーを含めたセントラルオタゴ地方は全くワイン作りには最適なシーズンだったと思われます。

 この後はワインメーカーの腕次第でピノ・ノアールの仕上がりが決まってきますが、この期待できそうな赤ワインが樽から出されるのは早くても2013年の後半ぐらいになるでしょう。それまでは白ワインのピノ・グリ、リースリングもきっと良いものに仕上がると思われるのですが、これは今年の9月ぐらいから飲めるようになると思うのでそれまで期待して待つことにしましょう。

(4月28日 チャード・ファームワイナリーに醸造作業のために集められてきていたピノ・ノアールの黒ぶどう)

(4月29日 ギブストンバレーワイナリーで行われていた醸造作業の第一段階。この時期は昼夜問わずこの醸造作業が行われます。)
(4月29日 ギブストンバレーワイナリーに集められてきていたピノ・グリのぶどう。この白ワインも今やセントラルオタゴでは美味しいワインが続々造られてきている注目の品種です。)

(4月29日 チャード・ファームワイナリーのセラードアー。この時期は各ブティックワイナリーのセラドアーには多くの観光客も訪れる時期でもあります。)

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