2014年7月11日金曜日

冬のミルフォードサウンドに訪れる野生動物

 冬のミルフォードサウンドにはさすがに観光客は減ってしましますが、NZで見られる野生動物にとって産卵そして子育ての時期にもなり、普段は見られない動物などもこの入り江で見られるチャンスが増える時期でもあります。

昨日ミルフォードサウンドに行ったらクジラと遭遇することができました。ザトウクジラ(Humpback Whales)が子育てのためにこの海域でも見られるようになっています。それがまたミルフォードサウンドの入り江の中まで入ってきて、恐らく子連れだったと思いますが、2頭のクジラの背中だけが見られました。6月ぐらいからこのミルフォードサウンドから少し外海に出たところでザトウクジラの目撃はあったようですが、入り江の中まで入ってきたのを見たのは私も初めてでした。

また同じく先月あたりからアホウドリの仲間で、そのアルバトロスよりは少し小さな(両翼80cmほど)Mollymawkという海鳥もこの海域で見られるようになっています。NZにはロイヤルアルバトロス以外にアホウドリの仲間が巣作り、子育てする場所として知られていますが、ミルフォードサウンド辺りも冬には特に、そして風の強い外海近くの沿岸でもこの大きな海鳥が雄大に滑空している姿が見ることができます。観光地のミルフォードサウンドに訪れている人はこの海鳥に全く興味を示しませんが、簡単に見れるような動物ではありません。

そしてやはり海洋動物で人気があるのはイルカでしょう。このイルカもこれから春先にかけては子育てと併せて群れでよくミルフォードサウンドの入り江の中で見れるチャンスが増えてきます。NZではこのイルカなどに遭遇したら追いかけたり、間近かまで近寄ることは禁止されているのですが、ミルフォードサウンドの遊覧クルーズ船はその姿を見つけるとある程度まで船を近づけていくと、大体いつもと言っていいぐらいイルカのほうがが逆に近づいてきて、船が動いた後にできる引き波に乗るような感じで遊ぶ姿が見られます。

またミルフォードサウンドはNZでも他のところでは見られないある種のペンギンの産卵場所として知られています。そのペンギンはフィヨルドランド・クレステッド・ペンギンといい、毎年7月ぐらいに産卵のためこの入り江に戻ってきて、羽化したひなを育てるため11月ぐらいまで親がエサを取りに出かけたりする為に海岸線に出てくるところを見つけることができます。NZの中でもこのフィヨルドランドクレステッドペンギンを観光船に乗っていながらも簡単に見ることができる場所はここミルフォードサウンドとダウトフルサウンドだけでしょう。


(7月10日 ミルフォードサウンドの入り江の中まで入ってきてるのを見ることができたザトウクジラ。)


(7月4日 ダウトフルサウンドの遊覧クルーズ船上から写真に収めることができたアホウドリの一種;Buller's Mollymawk。ミルフォードサウンドでもこの冬の時期にだけ姿が見られます。)


(同じく7月4日のダウトフルサウンドの遊覧クルーズで見られたボトルノーズドルフィン。このイルカはダウトフルサウンドでは約80頭ほど住み着いているということで、ミルフォードサウンドではなかなか見る機会は無いのだけどダウトフルサウンドに行ったら大体毎回私は見ることができています。それだけダウトフルサウンドのほうが遭遇のチャンスが多いと思ってます。)


(そしてこれはミルフォードサウンドへの道のりで観光客の車を待ち構えているようなNZ固有のオウム=Kea。冬でも、雪が積もっている標高の高いところには必ずと言っていいぐらいこのいたずら好きのキアは現れます。)

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