2012年3月17日土曜日

マウントクックのバックパッカーはお得か?

マウントクックにある安宿としてユースホステルが有名ですが、バックパッカーもあるのですがあまり知られていません。このマウントクックバックパッカーロッジは料金的にも、立地的にも、そしてその施設的にも結構お得な宿泊施設だと思います。

 マウントクック宿泊することを考える場合は誰もがこのマウントクックにある唯一のホテルであるハーミテージホテルをまず考えるでしょう。けれどその料金を見ると一歩引き下がったしまうのが普通でしょう。NZを代表するホテルであることは確かだと思いますが、国立公園内にあるホテルとしてその料金はNZ国内でも最高のものだと思います。マウントクックの姿も見えない最低の部屋でも一部屋$200以上一泊でします。マウントクックの姿が真正面に見える高層階ビルの部屋だと$500/一部屋前後するのですが、多くの日本人はこのNZに来たらここだけはちょっと思い切ってこんな部屋に泊まってみようと思うようです。

 けれど、どうしてもこの一泊の料金がNZ旅行において予算的にきついものになると考える個人旅行の人もたくさんいると思いますが、マウントクックに泊まるのをあきらめることが出来ない人はこのバックパッカーで泊まることを考えられるのも良いでしょう。

 このマウントクックバッカーロッジはその名前の通り、他に良くある安宿、相部屋、共同トイレ、共同キッチン、男女相部屋が基本のバックパッカーでもあるのですが、ロッジと最後に名前がついているように他のバックパッカ-より少し立派な、快適な、高価な宿です。

 部屋のカテゴリーではバックパッカーの通り相部屋であるドミトリー部屋が大半を占めますが、大部屋ではなく4人部屋だけ、しかもその部屋の中にバス・トイレルームがついているオン・スイートです。この料金が$38。お隣のユースホステルの8人部屋が$36、4人部屋が$37、もちろんシャワー・トイレはその部屋内には無くて共同利用することになります。

 そして建物の半分を個室であるツイン・ダブル部屋、プライベートユニット部屋が占めるのですが、これはちょっとしたホテル並みの施設です。料金がツイン・ダブル部屋が一部屋$135/一泊、プライベートユニットが一部屋$170/一泊と料金も普通のホテル並み以上の料金がします。この料金を高いと考えるか?やはりハーミテージホテルに泊まったほうがましだと考えるか?これは人それぞれになるでしょう。

 ここでその判断をする際の参考情報をとして以下にこのマウントクックバックパッカーロッジの詳細を記しますのでハーミテージホテルに泊まるか、ユースホステルにするか、またマウントクックには泊まらないことにするかの判断基準にしてください。

 まずこのバックパッカーロッジにはユースホステルと同じく共同キッチン施設があります。また夕食時にはレストランもあり、これがまたマウントクックの中では最も安上がりに夕食が取れるChamois Bar&Grillというレストランが建物の中にあります。

 ツイン・ダブル部屋の中にはTV、冷蔵庫、タオル、椅子があり、バスルームは何とバスタブ付きです。ここの施設はハーミテージホテルが管理していることもあってベッドのシーツやバッドカバー、バスルーム内のシャンプーやボディーシャンプー、タオルなどのコスメタリー類はハーミテージホテルと同じものが使われています。だからベッドはとても快適なものです。但し、普通のホテルの部屋にはあって、この部屋に無いものとしてはツイン部屋であってもダブルサイズのベッドとシングルサイズのベッドが2つ入り、二人用の部屋にもかかわらず椅子はひとつ、テーブル自体はありません。そして無料のコーヒーやティーバックサービスは無いため、お湯を沸かすためのジャグ、コーヒーカップなどはありません。(プライベートユニットにはこれらが付随して、簡単なキッチンも部屋内にあります。)そして電話、もしくは電話コード差込口もありません。

 そして部屋からの景観ですが、建物自体マウントクックに向いた部屋とマウントクックには背を向ける部屋に分かれるのですが、マウントクックに向いて部屋でさえ残念ながらマウントクック自体の姿は晴れていても見ることが出来ません。Chamoisレストランからはマウントクックの頂上付近がわずかに見られる程度です。但しユースホステルの部屋からは全くこの景観は見られないので、まだこのバックパッカーからの景観のほうが断然素晴らしいものです。

 
(マウントクック村にあるバックパッカーロッジ。ここは10年前ぐらいにはグレンコーロッジという名前で宿泊施設として使われていたのでこの時代にここに泊まったことがある人も多いはず。その後従業員宿舎になったりしたあと2010年11月以降復活した施設です。)

(バックパッカーロッジのツイン部屋内。ダブルサイズのベッドとシングルベッドが一つずつ入ります。部屋内が狭すぎることは無いでしょう。)

(昔のグレンコーロッジ時代からの名残がまだ部屋内には残っていてオイルヒーター(これが結構強力)やTV台などが残ります。)

(2階の部屋からの景観。マウントクックの姿は見られないけどバルコニーが各部屋ごとについているのでこれがまた快適な感じがします。)

(部屋の中にあるバスルームのバスタブの上の壁にはこのような注意書きがまだ残っています。しかも日本語だけで。いかに昔は日本人もたくさんこの施設に泊まっていたか、また西洋式のお風呂の使い方が一般的に知られていなかったかが分かるでしょう。)
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